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オオハルシャギク(大春車菊)・別名:コスモス(秋桜) キク科|コスモス属

コスモス
撮影日:2011年9月12日|場所:東京都葛西臨海公園

「オオハルシャギク」と言っても、それ何?と言う感じですね。
コスモスと言えばだれでも知っていますが、「コスモス」と言うのは、キク科コスモス属の総称で、コスモスと聞いてイメージする花は、一般的にはこの「オオハルシャギク」なのです。が、ややこしいので、ここでは「コスモス」と言うことにしておきます。
山口百恵の歌でヒットした「秋桜」。コスモスは日本人好みの花のようです。
「秋桜」と書いてコスモスと読ませているようですが、これは当て字。正式な和名は「アキザクラ(秋桜)」で、俳句の秋の季語にもなっています。
清楚で、どこかか弱く、秋の風の中で揺れている様子は、何とも言えず風情があり、懐かしさを感じさせる花です。
今は、公園や田んぼの休耕地、河川敷などを利用して、広大な面積にコスモスを植えて観光客を呼び込むコスモス畑が多くなりましたが、昔は、田んぼのあぜ道や河原などに野生で咲いていました。
私は、どちらかと言えば、数株の花がさびしく風に揺れている野生のコスモスが好きです。
コスモスは、明治20年に観賞用として渡来したようですが、もともとはメキシコの高原に自生していた、まったくの野生の花だったようです。
コスモスと高原の風、似合いますね。


<2011年9月13日>
昨日、東京の葛西臨海公園の大観覧車の下にある、コスモス畑に行ってきました。白・ピンク・紫といったよく見るコスモス(オオハルシャギク)の一画と、キバナコスモスというオレンジ色のコスモスの一画があり、それぞれ満開でした。

コスモス ▲風に揺れるコスモス。   コスモス ▲大観覧車の下に広がるコスモス畑。

 
コスモス・メモ
■コスモスの特徴
コスモス
コスモスはキク科コスモス属の総称で、白やピンク、マゼンタ、紫色、黄色など様々な色や種類があるようです。
基本的には一重咲きですが、八重咲きの品種なども創り出されました。
写真は「オオハルシャギク(大春車菊)」と呼ばれるもので、一般的にコスモスと言えば、このオオハルシャギクを指します。
背の高さは、大体1.5メートル前後。大きいものは2メートル近くにもなり直立します。
茎は、根元の方は太く、木質化しているものもありますが、茎の途中で枝分かれして細い花柄を出し、その先端に直径5〜7cmほどの花を付けます。
花は、キク科特有の舌状花と筒状花からなり、舌状花は6〜10枚、花弁の先端が緩やかに3〜4裂、白色、淡紅色、薄紫などの色があります。
筒状花は、黄色で、中には大きくまるまったものもあるようです。
葉は細かに裂け、線状になっていて対生します。
コスモス ▲花を正面から見たところ。ピンクの花びら部分が舌状花で、中心の黄色い部分が筒状花。
コスモス ▲風に揺れる色とりどりのコスモス。花柄は細く長いため、か弱い印象を与えますが、河原などに生えている野生のコスモスは、茎の太さ2〜3cm ほどにもなるものもあり、ほとんど木質化しています。